映画「ベイビー・ブローカー」のあらすじ・考察ポイントまとめ

映画考察

こんにちはSATOです。

今回は映画「ベイビー・ブローカー」を3つのポイントから解説していきます。

映画「ベイビー・ブローカー」は、2022年に公開された是枝監督のヒューマンドラマ系映画。

少し難解な作品でしたが、筆者ができるだけわかりやすく考察していきます。

それでは、本文へどうぞ。

映画「ベイビー・ブローカー」のあらすじ

借金まみれのクリーニング店店主サンヒョンと、児童養護施設出身で「赤ちゃんポスト」がある施設で働くドンスは、裏稼業としてベイビー・ブローカーをしていました。

ある雨の夜、2人はソヨンが預けた赤ん坊を連れ去ってしまいます。

しかし、ソヨンは考え直し、赤ん坊がいないことに気づいて警察に通報します。

仕方なく白状したサンヒョンとドンスは、「良い家族を見つける」という言い訳にソヨンは怒りながらも、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ます。

旅路には、刑事のウソンや、養子を希望する裕福な夫婦ヨンジンとテスも加わります。

赤ちゃんの名前を「ウソン」と名付け、彼らの人生は交錯していきます。

ソヨンは複雑な思いを抱えながらも、ウソンと過ごす時間の中で母親としての愛情に目覚めていく。

一方、サンヒョンとドンスは、自分たちの過去や罪悪感と向き合い始める。

旅の終わりに、彼らはそれぞれの人生を選択していきます。 

ウソンの未来、そして彼ら自身の人生は、果たしてどのようなものになるのでしょうか?

是枝裕和監督が描く、命の重さと家族の絆を描いたヒューマンドラマ。 

登場人物たちの葛藤と成長を通して、人間の温かさと希望を感動的に伝えています。

映画「ベイビー・ブローカー」を筆者が3つのポイントから考察

考察ポイント1:ソヨンはなぜウソンをベイビーボックスに入れなかったのか?

ソヨンはベイビーボックスにウソンを預けずにその手前に置いて立ち去りましたが、その状態で赤ちゃんを放って置いたら死の危険があるため、その行動は矛盾しているように思えます。

なぜそのような行動をしたのか?

それはウソンの母がソヨンだと知られないためだと考えられます。

ベイビーボックスに赤ちゃんを入れるとセンサーが発動し、その場で職員さんが保護するのですが、その際に子供を捨てた親と会話をするようです。

しかしソヨンは殺人鬼でウソンがその子供だと知られないために身元不明で保護してもらおうと考え、なるべく身元がわからないようにボックスの前に置いたのでしょう。

ただあの状態でスジン刑事が気づかなければ本当に赤ちゃんがなくなっていた可能性があるのでかなりリスキーな判断でしたね。

考察ポイント2:ブローカーに執着する刑事

本作にでてくるブローカーはサンヒョンとドンスの2人ですが、彼らは作中で子供の売買取引をしておらず、目的がお金からソヨンの養父母を探すことに移り変わっています。

しかし、彼らブローカーを逮捕しようとしているスジン刑事はブローカーらを現行犯逮捕するためにウソンの人身売買を望んでいました。

その姿を見た仲間はスジン刑事がブローカーになってしまっていると指摘していましたが、スジン刑事はなぜここまでスジンとこの事件に執着するのでしょうか?

考えられる原因としては、筆者は以下のような理由が考えられると思っています。

・自分が子供を作ることができないから

・自分自身がブローカーに売り飛ばされていて、本当の親を知らないから

真相は作中で語られませんが、赤ちゃんの売買に対して何かしら思うところがあったのでしょうね。

考察ポイント3:サンヒョンはなぜ「必要ない」のか?

疑似家族の中心人物であったサンヒョンは「彼らに私はもう必要ない」と言葉を残し、姿を消してしまいます。

姿を消す前に彼は4000万円の金を残し、ウソンを狙っていた知人の子供を殺害します。

なぜ彼はこのような行動にでたのでしょうか?

理由としては以下のようなものが考えられます。

・金を稼いで守るべき本当の家族がいないから

・新しい疑似家族の未来を守りたかったから

彼は借金のため本当の家族と別れてしまいますが、妻と娘は再婚し、彼がいる場所はなくなってしまいました。

また、失うものがなかったからこそ家族同然であったもの達の脅威になるものを排除したかったのだと思います。

相棒やソヨンの様子を見て、ベイビーブローカーの仕事ももう必要ないと思ったのかもしれません。

まとめ

今回は映画「ベイビー・ブローカー」についての考察でした。

人の温かみや愛情を感じられるいい作品でしたね。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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